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ボストン研修企画者として、ボストン爆弾テロ事件を機に考えること



2013/04/24

ボストン研修企画者として、ボストン爆弾テロ事件を機に考えること


事件発生以来、大方の予想を上回るスピードで犯人が特定、全世界注視の中での大追跡劇の末に犯人逮捕となりました。アメリカ人にとってのボストン、それは日本人にとっての京都のような存在にも似た、“アメリカのふるさと”のような感慨を持つ人々も少なくありません。とりわけ今回の事件は、最も長い歴史を持つ市民マラソンのゴール地点での爆発、世界のトップスクールMITでの銃撃戦が舞台となったために、ボストン子はもちろん、ボストンを一度でも訪れた人ならば、「えっ、あんな凶悪犯罪とは無縁な場所で、こんな事件が起きるなんて」との感想を持たれた方も多かっただろうと思います。

私共が実施しているハーバード大&MIT研修プログラムも、この2か所はまさに研修先として訪れる場所であり、私自身も事件の1週間前にはなんの不安もなく生徒達を引率してこの付近で多くの時間を過ごしておりました。例えば爆発のあった場所は、ボストン図書館やオールドサウスチャーチ、プルデンシャルタワーなどが建ち並ぶボストンの中心街、研修生達はアメリカで最古の歴史を持つボストン図書館において、職員から創立にまつわるお話や荘厳な建築についての説明を受け、隣のプルデンシャルタワー&ショッピングセンターでは時間が足らないと不満を言いながら、お土産のショッピングに熱中していたところです。MITについては私共の研修の約1/3は同大学内で行われるのですから、何をかいわんやという感じです。

そんな治安良好な場所、あるいは平和的なイベントをあえて選ぶのが卑劣なテロの特徴であり、実行犯から見ればより強いインパクトをもたらすことができるのだと考えるのでしょう。そのような意味では、世界中の至る所にテロ事件の潜在的な危険性は潜んでいるといっても過言ではありません。もしかすると世界の大都市で最も治安に優れた東京の週末の銀座歩行者天国などは、テロ計画者にとっては魅力的な場所として映っているかも知れないのです。だからと言って私達はテロを怖がってばかりもいられません。米国政府はもちろんのこと各国政府によるテロ対策の強化、完全に防げないまでもせめてテロ実行者は必ず逮捕するという気概と実力を持つことに期待するしかありません。そのためには、巷の防犯カメラや空港での面倒なセキュリティーシステムも我慢するしかなさそうです。

アメリカ人が治安を語るとき、犯罪発生率の高い、治安が劣る地域に進入しないことが常識だと言います。その観点から言えば、ボストンはアメリカの都市の中でも治安度の高い都市として有名です。それでも治安の良くない地区がいくつかあります。これらの地区は研修先からは随分と離れていますが、ホームステイのロケーション選定には、治安度の高い住宅街であるかを充分に留意する必要があります。また、研修期間中は地下鉄を頻繁に利用することになりますが、グループからはぐれることのないように、引率スタッフの細部に渡る注意と生徒達への意識付けが大切です。

個人の行動が招く危険、個人の意識の低さに起因して巻き込まれる犯罪は、そのリスクを知り適切に対応することで必ず回避することができます。また、国や文化が違っても危険リスク回避のポイントに大差はありません。私達、海外研修に携わる者は、これからの70年をグローバル社会で生きる中・高生達に、その重要性を教えることも大切な研修項目のひとつとであることを認識し、教育の一環として取り組むことが求められているのだと痛感します。

JAAC日米学術センター
教育事業&プログラム企画室長
高瀬重臣





(2013-04-25 12:11)
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